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クロス張替えの約半額


原状回復工事<白石の分譲マンションのケース> 

秋のある日、白石区で管理している分譲マンションの退去立会に行ってきました。賃貸の入居者が退去の際には管理のスタッフが立会い、内装や設備の確認を行い鍵の引渡しを受けるのです。

このマンションは、JR白石駅から徒歩圏にあり利便性は高く、築30年を超えていますがメンテナンスがしっかりされている印象のよいファミリータイプの物件です。

入居期間は7年を超えておりましたので、内装にある程度は汚れがあると考えておりましたが、部屋のドアを開けると予想以上の光景が目に飛び込んできました。

壁という壁がまっ黄色に染まっていたのです。

それは、たばこのヤニでした。


クロス(壁紙)の耐用年数

さて、クロス(壁紙)の耐用年数はどれくらいなのでしょう?

国土交通省が出している原状回復のガイドラインによる、クロスの耐用年数は6年。

新品に張替えしても6年で価値が1円になるという考えです。

これは原状回復の基準であって、6年で張替えが必ず必要になるものではありません。(もちろん、住まいの環境や普段のお手入れによって差はありますが。)クロスを製造しているメーカーによると耐用年数はおよそ10〜15年となっていると聞いたことがあります。

賃貸住宅の場合は、次の入居募集で入居希望者に好印象を持ってもらい早期契約につなげるといった、見た目の観点、つまり何年経ったかというよりもクロスの状態が優先されることが多いのではないかと思います。賃貸経営の事業主であるオーナー様の立場からはコストの面も考慮されるべきところです。


クロス原状回復の選択肢

次の入居募集のために、原状回復工事についての検討を行いました。

この物件のクロス自体の状態はよく、問題は表面の汚れでした。

軽微な汚れなら清掃で落ちる場合がありますが、この重度なヤニ汚れは清掃でどうなるレベルのものではありません。

本来ならクロスの全面張替えとなるケースですが、3LDKでクロスの面積も広く費用もそれなりにかかります。また、すぐに次の入居申込みが入ったため、入居に間に合うように完了しなければならないという工期の問題も発生してしまいました。

 

そこで、今回選んだのは、

『クロスケア』という方法です。

『クロスケア』は、クロス(壁紙)を張り替えずに再生させる新工法です。

下地補修を行い専用の染色剤をクロスに塗布します。

 

『クロスケア』の特徴

一昔前にはコストダウンのために、汚れたクロスの上からペンキを塗るということも頻繁に行われていましたが、汚れ易く、塗りつぶすためにいかにも塗りましたという仕上がりが安っぽかったものです。クロスがバリバリに固くなってしまうため次回は張替えしか選択肢がありません。

『クロスケア』の場合はクロスのエンボス(凸凹模様)もそのまま再現されますので自然に感じられますし、汚れた場合は何度でも塗り替えが可能です。


注目したいのは、クロス張替えの約半額のコストということです。平米単価だと張り替え単価と数百円の差ですが、部屋の大きさや部屋数によりかなりの金額差になってきます。例えば3LDKだと10万円以上の差になることも考えられます。

通常のクロス張替えと比較して施工時間が短いというのも、今回の事情に合っていました。

またカダログによりますと、

「張り替えないのでゴミが出ません。臭いもなく防臭効果でアンモニア臭やタバコ臭、ホルムアルデヒド等を分解し、防カビ・抗菌効果で大腸菌・黄色ブドウ球菌等を寄せ付けないので、地球と人にやさしいリフォーム法」とあります。

メリットを並べましたが、もちろん万能ではありません。

もちろん新品クロスに張り替えた方が質感もイメージもよいということ。

水性の塗料のため、水や洗剤で強くこすると落ちてしまう可能性があります。ワックスのように素材の上に皮膜を形成して保護するのではなく、塩化ビニールに浸透しクロスと一体化するそうですが、特に撥水性の高いクロスだと浸透しずらいため落ちやすいということもあるようです。

内装リフォーム工事も新しい工法が登場して、選択肢が増えてくるのは心強いです。賃貸管理部ではオーナー様にケースに応じてご提案させていただきます。

 

※この原状回復のストーリーはフィクションです。

(賃貸管理部 川上)