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成年後見人を誰にする~どんな結果になっても自己責任です。

 年々認知症などで判断能力が十分でない高齢者が増加しており、このような成年者を裁判所
が関与して保護者を選任して支える制度が「成年後見人制度」です。
認知症の人口は平成24年には462万人で、65歳以上では7人に1人でしたが、令和7年には
700万人と5人に1人の割合まで増加すると言われております。

このような状況の中で何時、自分が認知症になるか不安を感じている人も少なくはないと思わ
れます。

 2000年4月に介護保険制度が導入され、それと共に従来の「禁治産・準禁治産制度」に変わ
って「成年後見人制度」が設立されました。
従来の制度は差別的表現や、その事実が登記されることから批判が多かったものです。

後見人制度は2010年には28,606人が指定され、その内訳は家族・親族が58.6%、司法
書士・弁護士等の専門職が38%、その他3.4%というような構成比になっております。

 以前は親族らの後見人による財産の着服や横領の不正が50億円を超えたことから、裁判所
は弁護士や司法書士などの専門職から後見人を選定して来ました。

しかし、現在500万人以上の認知症の高齢者に対し成年後見人の利用は22万人弱と、他人
が後見人になることへの親族の反発や財産管理の報酬が高いとの不満もありまた、専門職の
不祥事も重なって最近の裁判所は身近な親族を選任するようになってきました。

 そのような状況の中で、後見人の選定が家庭裁判所によりなされるにも関わらず、その結
果については自己責任ということであれば、高齢者としてどの様にしたら良いのでしょうか?

 成年後見人制度は認知症の鑑定を経て家庭裁判所が親族等の申請に基づいて後見人を
選定します。では、認知症になる前に将来の後見人を自ら選定することは可能でしょうか?

そのことを可能にするのが「任意後見人制度」です。

この制度は本人が認知症になる前に予め公正証書契約により本人の意志で後見人を指定し、
家庭裁判所に報告の上、裁判所が選任する監督人による監督を受ける制度です。

この任意後見は本人が認知症になって始めて効力が発生することになります。

言わば、他人任せで選任される後見人より、自分の目で確認でき信頼できる人に依頼する後
見人であれば、どの様な結果であっても本当の意味での自己責任と言えるのではないでしょ
うか。
出来れば認知症になる前に任意後見人を指定しておきたいと願わずにはおれません!